台湾島囲む演習は中国が妥協しない姿勢示す狙い

 浜田靖一防衛大臣は11日の記者会見で、中国が今月8日~11日まで、台湾周辺海空域で軍事演習を実施したことについて「中国が台湾島を囲む形で軍事演習を実施した旨、発表していることを承知している。今回の訓練について台湾独立分離主義勢力が外部勢力と結託して挑発することに対する重大な警告である旨を述べていることも承知しており、中国が台湾問題で妥協しない姿勢を示したものと考えられる」との認識を示した。

 そのうえで「防衛省・自衛隊としては引き続き関連の動向を注視するとともに、我が国周辺海空域における警戒監視活動等に万全を期していきたい」と動向を注視していく考えを述べた。

 浜田大臣は「当該演習について中国は空母『山東』や多数の艦艇、空母艦載機や中国本土からの大量の戦闘機を参加させたとみられる」とした。

 そのうえで「制海権、制空権の獲得を奪取する検証を行い、台湾を全方位から取り囲んで威嚇、制圧の態勢を作り上げた等と主張しており、威圧的な訓練であったと認識している」と述べた。

 浜田大臣は「中国軍の活動の意図、目的について確定的に答えることは困難と理解いただきたいと思うが、中国が台湾問題で妥協しない姿勢を示したものと考えられる」とした。(編集担当:森高龍二)

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