澄み渡る青空。美しい芝。白球が奏でる音に、歓声が重なり合う。最高峰のプレーに心躍り、熱く盛り上がる場所。メジャーリーグ武者修行の旅でアメリカ中を飛び回り、全30球場を制覇したスポーツアナウンサー福田太郎が、あなたを「夢のボールパーク」にお連れします。MLBスタジアムの世界へ、ようこそ。
前田健太投手！完全復活へ！
マエケンさんが帰ってきます！おととし右肘の手術を受け、昨シーズンはリハビリに専念。「この時間に意味があったと思えるよう、元の姿に戻すんじゃなくて、さらに良くなって戻りたいです！」と、ピッチングフォームの改善と、体作りに挑戦。ボールのスピード、質をさらに上げるため、フロリダキャンプで最後の追い込みを続けています。
今シーズンは開幕ローテーション入りも濃厚と言われています。パワーアップしてマウンドに帰ってくるマエケンさんを、今年こそ応援しに行きましょう！
ターゲット・フィールドへ
ツインズの本拠地は、中部地区最北のミネソタ州にあります。カナダとの国境に面し、北緯は北海道とほぼ同じという雪国です。スタジアムは州最大の都市「ミネアポリス」のダウンタウンにあります。
空港からはわずか30分。「ターゲット・フィールド駅」の名の通り、電車を降りたら球場はすぐ目の前です。レトロなクリーム色の壁は地元原産の石灰石が使われています。ミネソタの雲をイメージしたというメインエントランスが見えてきたら… Target Field! Nice to meet you!!!
寒くたって、ファンは熱い！
「ボブルヘッド」などが来場者プレゼントとして配られる「ギブアウェイ」は、MLB観戦の楽しみのひとつと言えるでしょう。日が沈むと冷え込むようになる９月。週末に合わせて、エントランスでツインズデザインの「ニット帽」が配られていました。寒さ対策で上着やブランケットを持ち込むことも多いファンにとって、あったか嬉しいプレゼントになりました。もちろん、スタジアムの随所にヒーターが備えてあるので、温まりながら観戦することができます。
[試合もファンも大盛り上がり！](
Ballparkの楽しみ方
マスコットキャラクターの名前は「ミニー」と「ポール」が手を取り合う可愛いイラストを球場のあちこちで目にすることができます。
バックネット裏はホームからの距離がわずか14メートルと臨場感たっぷり！ 選手をより身近に感じられる迫力満点の特等席です。誰でも入れるおすすめの場所が、一塁側のスタンドにある「Truly on Deck Bar & Grill」です。「MVPの盾・ゴールドグラブ・シルバースラッガーのバット・チャンピオンズトロフィー」が惜しげもなく飾られています。
レストランはガラス張りなので、グラウンドが見えるだけでなく、大きなモニターが全方向にあって、試合の経過を追うこともできます。チームの歴史と今を、存分に楽しんでください！
[試合前も試合中もいつも大賑わい](
クレイジー・フード
MLBスタジアムには、色々とユニークな食べ物があります。今回は最もクレイジーなドリンク？ をご紹介しましょう。「ダブルプレー・ブラッディマリー」という、ウォッカをベースにしたトマトジュースのカクテルです。
ピクルスなどのツマミをドリンクの中に入れるのが地元のスタイルなんだそうが… ここではなんと！ 串刺しになったハンバーガーとソーセージが入っているんです。全て飲み干し、食べ切れたら、それはまさしくダブルプレーです！
[小さなビールを一緒に飲むのもミネソタ流！](
フロリダキャンプ2023
東部地区と中部地区のチームを合わせたMLB15球団が、アメリカ最南東のフロリダで春季キャンプに臨んでいます。
前回ご紹介したアリゾナは、サボテンから取った「カクタス・リーグ」でしたが、こちらは「グレープフルーツ・リーグ」と呼ばれます。世界最大級、アメリカNo.1のグレープフルーツ産地であるためです。
ツインズのキャンプ施設がある、フロリダ・フォートマイヤーズ。前田健太投手がリハビリを重ねたのも、この場所です。そこから車で10分の近さの球場には、レッドソックスの吉田正尚選手もいます。東海岸沿いでは、メッツの千賀滉大投手が早くも実戦モードです。
長い１年を戦い抜くためのベースを作る春季キャンプ。さんさんと降り注ぐ太陽の温かさ、亜熱帯気候の湿度にも恵まれた素晴らしい環境で、果実と同じように、メジャーリーガーたちがたっぷりと力を蓄えています。
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福田太郎（ふくだ・たろう）／ 1991年生まれ。HTB北海道テレビ放送アナウンサー。プロ野球の実況中継や、朝の情報番組MCを担当した後、2022年２月から11月まで休職。MLB全30球団・ボールパークを訪ね、世界最高峰のスポーツエンターテイメントを学び、12月に復職。写真：福田太郎
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