経済安保へ専門家育成を 長崎 全国同友会セミナー閉幕

記者会見でセミナーを総括する長崎経済同友会の森代表幹事(中央)ら=出島メッセ長崎

 長崎市で開かれた「全国経済同友会セミナー」は14日、2日間の日程を終え、閉幕した。経済安全保障をテーマに議論が交わされ、経済同友会の桜田謙悟代表幹事(SOMPOホールディングス会長)は「経済分野の幅広い知識や情報を持つことが重要だ。専門家を社内で育て、サプライチェーン(供給網)の維持など経済安保対策につなげてほしい」と総括した。
 桜田氏は終了後の記者会見で「明日何が起こるか分からない中で、経営者はあらゆることに対応できるように準備することが必要だ」と強調。同席した長崎経済同友会の森拓二郎代表幹事(十八親和銀行会長)は「情報収集や、国の政策に頼らないリスク管理の重要性を認識できた」と述べた。
 最終日は、ジャパネットホールディングス(長崎県佐世保市)の高田旭人社長が特別講演した。同社が長崎市で建設中のサッカースタジアムを中心にした町づくりについて紹介し「各地の企業が地方を盛り上げるためのヒントを出せる存在になりたい。長崎で成功させ、同様の取り組みが日本中に広がってほしい」と訴えた。
 セミナーには各地の経営者ら約1100人が参加した。来年は福井市で開く予定。

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