【新ルールを知ろう!➀】「ピッチクロック」導入でいきなり26分短縮! 違反は14件

今季のメジャーリーグは昨春の新労使協定合意を経て、いくつもの新ルールが導入された。そのなかで最大の変更が「ピッチクロック」の導入だ。投球間の時間を制限することで試合時間の短縮を狙うものだが、開幕戦でいきなりその効果が現れた。(4月3日時点)

投手は返球を受けてから、走者なしなら15秒、走者ありなら20秒以内に投球動作に入らなければいけないという「ピッチクロック」。野球の課題である試合時間の長さを解消するのが狙いだが、その効果は開幕戦から見られた。

全30チームが一斉に開幕を迎えた日本時間3月31日、全15試合のうち10試合が3時間以内に終了し、平均試合時間がこれまでより26分短い2時間45分だった。

そのなかで最初に「ピッチクロック」に違反したのがカブスのマーカス・ストローマン。対ブリュワーズ戦の3回、クリスチャン・イェリッチに対してカウント1-2の場面で時間を超過し、ボールがコールされた。

また、この新ルールは投手に課せられるだけでなく、打者も8秒以内で備えなければいけないが、打者で最初に間に合わなかったのがオリオールズのオースティン・ヘイズ。打者は1ストライクがコールをされるが、それで初めて三振アウトとなったのはレッドソックスのラファエル・デバースだった。

本人だけでなく、ベンチも何が起こったのか分からない表情だったが、投手だけでなく打者も注意しなければいけない。

ちなみに、開幕戦で時間制限に間に合わなかったのは14件あり、内訳は投手が8、打者が5、そして捕手が1。MLBは新ルール導入をユニークな動画で紹介しているが、ブルージェイズの捕手、アレハンドロ・カークはダグアウトにPitchCom デバイスを忘れたため、違反を宣告された。

#字幕付き動画 】今季からの新ルールのお知らせ動画・その4です⚾
ピッチタイマーが導入されたことでみんなにペースアップを求めるコルテスです pic.twitter.com/PwOEIuFYqw

— MLB Japan (@MLBJapan) March 30, 2023

なお、レッドソックスに移籍した吉田正尚も、ワールド・ベースボール・クラシックに参加する前のオープン戦で準備が間に合わずストライクをコールされている。

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