大和市長選は、元市議で新人の古谷田力氏(54)が、元市議で新人の小田博士氏(48)と5選を目指した現職の大木哲氏(74)を抑えて初当選を果たした。
古谷田氏は昨年11月、3人の中で最も早く市長選へ名乗りを上げた。当初は大木市政を高く評価して継承を掲げた。しかし、大木氏が引退から一転、出馬を表明したことで対決色を鮮明にした。
前副市長が告発した大木氏による職員へのパワーハラスメント問題を争点に掲げ、「パワハラ市長はNO!」「市政の私物化STOP!」「20年は長すぎる 世代交代」の特大のぼり旗を急造した。
古谷田氏は3期務めた市議時代、過去2回トップ当選。その高い集票力を武器に、現職の批判票を上乗せする戦略が奏功した。
小田氏は、同市最年少の「40代市長の実現」を訴えた。推薦を得た自民党幹部が応援に駆け付けたが、支持が広まらなかった。
大木氏は4期16年間の実績をアピール。新人2人が訴えに多選の弊害を据えたことや、市職員組合の不支持表明などが響いた。