急なことでも慌てない。知っておきたい「お香典」のマナー

おはようございます。好印象マナー講師の林慶子です。

ひとつのテーマを1週間意識して過ごすことで、マナーや心遣いが自然と身に付く!そんな連載コラムを毎週火曜日にお届けしています。

今週のテーマ:お香典のマナー

「香典」とは、故人の霊前に供える金品のこと。

故人に対するお悔やみの気持ちと共に、ご遺族の負担が軽くなるように、との思いを込めて贈るものです。

急なことでもご遺族へ配慮ができるよう、ポイントを抑えておきましょう。

表書きの書き方は?

香典袋の表書きの書き方は、宗教宗派や、四十九日を境として異なります。

  • 四十九日を迎えるまでは「御霊前」「御香典」「御香料」(※浄土真宗を除く仏教)

これは、四十九日を過ぎるまでは、故人はまだ「霊」としてこの世にいらっしゃる、とされるためです。

(※浄土真宗では、亡くなったその日から仏になる、との教えから「御霊前」は使わずに「御仏前(御佛前)」を使います。

  • 四十九日を過ぎたら「御仏前」「御佛前」(※仏教)

四十九日を過ぎると、故人は「仏」になるため、「御仏前」、または「御佛前」と書きます。

「佛」は「仏」の旧字のため、どちらを使っても失礼にはなりません。

  • 宗教宗派が分からない場合

一般的には「御霊前」「御供物料」を使いますが、上記でもお伝えした通り、浄土真宗では御霊前は使えないため、浄土真宗やキリスト教の可能性がある場合は「御香料」や「御香典」を使いましょう。

どんな筆ペンで書くの?

  • 通夜や葬儀は「薄墨の筆ペン」

「急なことで濃い墨を用意できなかった」「涙で墨が薄まった」という悲しみを表すためです。

  • お盆などの法要は「濃墨の筆ペン」

事前に決まっている行事のため、濃墨でも良いとされています。気になるようであれば、薄墨で書いても問題ありません。

その他、知っておきたいこと

  • 新札を使わない

新札は事前に準備をしないといけないため、「故人が逝去することを予想していた」と捉えられることもあります。

新札しかない場合は、真ん中に折り目をつければ大丈夫です。

  • お札の向きは「裏」向きに

お札の表は人物が描いてある方です。

香典袋を開いたときに人物が見えないように入れます。「顔は伏せる」と覚えておくといいですね。

宗教や宗派、地域によってマナーが異なる葬儀や法要法事。

一度確認をしたり、調べてから準備をすることも、故人やお相手に寄り添うことに繋がりますね。

それでは、また次回!Have a ごきげん day!

★このコラムは【毎週火曜日】更新です。次回もお楽しみに!

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