せたがやこどもプロジェクト2023《ステージ編》 『メルセデス・アイス MERCEDES ICE』上演

イギリスの劇作家フィリップ・リドリーの同名児童小説が原作の白井晃演出 作品『メルセデス・アイス MERCEDES ICE』を世田谷パブリックシアターにて、2023年8月に上演。
「せたがやこどもプロジェクト 2023」《ステージ編》である本公演は、各回150名(計1500名)限定で18歳以下のお客様を無料でご招待(要予約・発券手数料)。「いま」を生きる子どもたちのための作品としてリクリエイション。
「劇場をもっと開かれた場に」という想い、そして「子どもたちに劇場空間を存分に感じてほしい」という願いを込めて、リドリー作品ならではのどこか奇妙で不思議な世界へと子どもたちを誘(いざな)いながら、この夏休みに子どもにも大人に も“心に残る演劇体験”を。

本作はフィリップ・リドリーによる児童小説を原作として、まつもと市民芸術館を拠点として活動する劇団TCアルプのため、白井が 2012年に創作した作品。白井はこれまで多くのフィリップ・リドリー作品を手がけており、世田谷パブリックシアターでも作・フィリップ・リドリー×演出・白井晃のタッグで5作品を上演。「彼の作品に出会った瞬間から、そこに書かれている世界が、頭の中に絵として浮かび上がってきてしまう。」と自らが語っているように、フィリップ・リドリーは演出家・白井晃がもっとも共鳴する劇作家。 物語では、街の中心にそびえ立つ巨大なタワー(Shadow Point)を軸に、その街に暮らす3世代にわたる人物たちが、 愛や憎しみ、喜びや悲しみとともに生きる様子が描かれる。
登場するのは近所の魚屋さんやケーキ屋さん、超高層マンションの建設など、どれも身近な事柄ばかりだというのに、なぜか見たことがない奇妙で幻想的な世界が広がっていく。それでもふと気がつくと、いまの私たちが生きる人生や社会の本質が浮かび上がってくるような不思議な魅力に満ちあふれる。 白井自身「ぜひとももう一度」という気持ちを抱いていたこの作品を、成長著しい若手の俳優たちとともに、「いま」を生き る子どもたちのための作品としてリクリエイション。

主人公メルセデス・アイスを演じるのは、新進気鋭の細田佳央太。白井演出作品に感銘を受け出演を熱望していたという細田、白井は映像作品で活躍する細田の演技に以前から注目しており、今回満を持して主人公のメルセデス・アイス役に抜擢。 メルセデスの幼なじみで純粋な女の子ヒッコリー役には、舞台を中心に活躍する若手実力派俳優の豊原江理佳。重要な役割を果たすことになるこの役を豊原に託した白井は、豊原が舞台で発揮するエネルギーと類稀な存在感に期待を寄せる。
メルセデスの母ロージー役は、NHK 連続ドラマ小説「おちょやん」でみせた繊細な演技が注目され、映像作品と舞台作 品での活躍がめざましい個性派の若手俳優・東野絢香。 さらに、若手ながらも舞台のみならず映像作品などでも多く活躍している篠原悠伸、名村辰、大場みなみ、斉藤悠、今泉舞という演技派の俳優たちが揃った。
そして物語全体を支える影のタワーの作業員(作品全体のナレーター)役を、白井演出作品への出演経験があり白井が絶大な信頼をおく俳優・松尾諭。 白井のもとに集結した魅力あふれる旬の俳優たちによって、子どもも大人も楽しめる新たな『メルセデス・アイス MERCEDES ICE』を。

あらすじ
――“Shadow Point”で生きる 3 世代にわたる家族のおはなし――
メルセデス・アイスは影のタワーのことならなんでも知っている「影のタワーの王子」。 ある日、世界は黒と白の色のない世界に。 おもちゃのロボット、ドールハウス、お菓子やチョコ・・最後に欲しかったのは、「色」でした。
第1部
母ドールと父ハロルドの間に生まれた女の子ロージーと、母サンドラと父ヨゼフの間に生まれた男の子ティモシーは出会い、 成長します。ロージーとティモシーは“影のタワー”が大好きでした。
第2部
ロージーとティモシーは結婚して大好きな影のタワーに暮らしています。 喧嘩をしたり、太ったり、いつしか毛が薄くなったりしながら暮らす二人。やがてロージーとティモシーの間に男の子が生ま れます。名は、“メルセデス・アイス”。
第3部
時が経ち、影のタワーは汚れて朽ちていきました。 ミセス・アイスはメルセデス・アイスを溺愛し、求めるもの全て与えるようになりました。 メルセデスと隣室に住むヒッコリーは共に成長し、古びたタワーの中で一緒に遊ぶようになりますが、自分を「影のタワーの 王子」だと思っているメルセデスのワガママにヒッコリーは振り回されてしまいます。 ある日、甘やかされたメルセデスを諫めたヒルダとミセス・アイスは仲違いします。この二組の家族のもめごとが、最後、タワーの大爆発へとつながっていきます…。

概要
せたがやこどもプロジェクト 2023《ステージ編》
『メルセデス・アイス MERCEDESICE』
【原作】フィリップ・リドリー
【翻訳】小宮山智津子
【演出】白井晃
【出演】細田佳央太 豊原江理佳 東野絢香
篠原悠伸 名村辰 大場みなみ 斉藤悠 今泉舞 松尾諭
【プロデューサー】大下玲美
【世田谷パブリックシアター芸術監督】白井晃
【主催】公益財団法人せたがや文化財団
【企画制作】世田谷パブリックシアター
【後援】世田谷区

関連ワークショップ
夏の劇場・りんかん学校
【日程】2023 年 8 月 13 日(日)16:30〜18:30
【会場】世田谷パブリックシアター
【対象】小学 4〜6 年生
【定員】20 名程度
【参加費】無料(本公演のチケットをお持ちの方のみご参加いただけます。)

問合:03-5432-1515 (10:00~19:00) https://setagaya-pt.jp/

公演公式HP:https://setagaya-pt.jp/stage/1892/

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