厚木一番街、再び活気を 来月から計4回「マルシェ」 クッキー、自然食品などの15ブース出店

チラシを手にマルシェ開催をアピールする実行委員の加藤珠世さん(左)と佐野真紀さん。道路左側にマルシェの店が並ぶ予定=厚木市中町

 低迷しがちな商店街に活気を取り戻そうと、小田急線本厚木駅北口近くの厚木一番街商店街振興組合(厚木市中町)は5月から12月まで計4回、市内外のさまざまな店が食品や雑貨などを販売する「ラッキーマルシェ」を開催する。

 初回の5月1日には、商店街の通りの一部を会場にしてパン、クッキー、自然食品、野菜、ワイン、蜂蜜などの15ブースが並ぶ。出店はしないものの本部に販売を委託する4業者もある。同市出身のシンガー・ソングライター上野友輝さんの弾き語りも行われる。

 出店するのは同商店街や周辺の店に限らず、市内の他地区や伊勢原市内から参加する店も。同商店街で理髪店を営む加藤珠世さん、生花店を営む佐野真紀さんら女性3人が実行委員となり、準備を進めてきた。

 同商店街は駅前広場から続く、厚木市内の代表的な商店街の一つ。一見するとにぎわいが続いているようだが、加藤さんは「以前は買い物客の肩がぶつかるほどにぎわった、と聞く。最近は地元の個店が減ってチェーン店やお酒を飲む店が増え、買い物ができる個店が減った」と話す。佐野さんは「市外で開かれるマルシェに、ここから参加する店もある。だが、地元では開かれたことがなく、マルシェ開催を望む声も多かった」と話す。イベントなどを通じて知り合った店に声をかけ、15店が参加することになった。

 本厚木駅に近い同商店街周辺は以前からマンション建設が続く。「マンションには市内の郊外部から移り住んだ高齢の住民も多い。若い人だけでなく、これら年配の住民や家族連れにも訪れてもらい、交流の場にしていきたい」と加藤さんはマルシェを新たなにぎわいの場にしていきたい考えだ。

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