長崎、佐世保 次期市長への要望は 子育て支援、物価高対策を

 16年ぶりに新しいリーダーが決まった23日の長崎、佐世保両市長選。長崎新聞社は情報窓口「ナガサキポスト」のLINE(ライン)で次期長崎市長の鈴木史朗さん(55)と次期佐世保市長の宮島大典さん(59)への注文や期待を聞いた。計149人から寄せられた声の一部を紹介する。

 #長崎市民

 「今の長崎市は観光客に優しく住民には厳しい町」と訴えるのは20代の公務員男性。介護保険料や家賃が高い反面、賃金は低い現状を指摘し、「若者が流出するのも当然。新市長は住民の生活環境を改善して」。
 30代の専業主婦は「子育て支援の充実。国と同じことをしても転出は止められない。(兵庫県)明石市や福岡市のようにもっと充実を」。高校生と小学生の子どもがいる40代の専業主婦は「食品、光熱費高騰で出費が多くて困っています。子育て世代に具体的な施策は」と問いかけた。
 高齢者福祉への注文も多く寄せられた。60代の自営業女性は「高齢者のことも忘れないで。年金だけでは生きていけない」。
 戦後最低だった投票率については「選挙への無関心さが寂しい」「まずは投票しないと何も始まりません」「投票率が低いのが最大の問題」など各世代から多くの感想が寄せられた。
 「核兵器廃絶、平和推進の取り組みを更に進めて」(60代無職男性)など被爆地のリーダーとして積極的な姿勢を望む声が複数あった。

 #佐世保市民

 若者の市外への流出、物価高騰対策、高齢者福祉の充実…など要望はさまざま。50代の公務員男性は「出身地ではないが佐世保が大好き。自分の子や孫たちが、一生佐世保で暮らせるように若い人たちが笑顔で働ける環境をつくって」。30代のパート女性も「県外に出る若い世代が多い。市内の就職率や働きやすさ、給与のアップで若い人を佐世保に呼びたい」。
 「弱者に目がいく市政を」と望むのは60代のパート女性。高齢者に免許返納を促しているのにバスの便が減って不便になっていることや物価上昇による生活苦を訴え、「長い間苦労をされた宮島(次期)市長だからこその改革を」と期待を寄せた。
 長崎市との“南北格差”是正を望む声も複数。70代女性は「何かと県北は置いてけぼりにされている感じがします。独自に盛り上げてほしい」。

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