賃金増え、子ども増える社会を次の世代にと総理

 労働者の祭典、メーデーの全国集会に時の総理が9年ぶりに出席し、成長と分配の好循環に「賃上げ」の重要性をアピールした。

 岸田文雄総理は4月29日、都内で開催された94回メーデー中央大会に出席。「本日はお集まりの皆さんと共に、賃上げの機運を何としても盛り上げたい、こうした思いで参加させていただきました」と冒頭に賃上げ気運を盛り上げたいと訴え「私が進める新しい資本主義の最重要課題は賃上げです」と強調した。

 そして「賃上げは若い方々にとって結婚、子ども、子育ての希望を叶えるためにも重要な課題。若い世代の所得向上に子育て政策の範疇を超えて大きな社会経済政策として取組んでまいります。賃金が増え、子どもが増える、そんな社会を次の世代に引き継いでいきたい」とアピールした。

 岸田総理は「今年の春闘は30年ぶりの賃上げ水準となっており、力強いうねりが生まれています。このうねりを地方へ、そして中小企業へ広げるべく全力を尽くしてまいります」のべ「3月15日には芳野友子会長にも御参画いただいて、政労使の意見交換を行いました。労務費の適切な転嫁を通じた取引適正化を進め、中小企業の賃上げを実現してまいりたい。さらに、この賃上げを構造的に持続させていきます。リスキリングによる能力向上、企業実態に応じた職務給の導入、成長分野への労働移動、この三位一体の労働市場改革を進めてまいります」と職務給や労働流動性の促進への姿勢も示した。(編集担当:森高龍二)

労働者の祭典、メーデーの全国集会に時の総理が9年ぶりに出席し、成長と分配の好循環に「賃上げ」の重要性をアピールした

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