前埼玉県知事上田清司参院議員が分析「選挙の勝ち方」と保守中道のポテンシャルは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年5月3日に公開されたのは、スペシャルゲストに前埼玉県知事で現参議院議員の上田清司さんをお迎えした3日目。

選挙の強さで定評のある上田氏。選挙で勝ち続ける極意は?

【このトピックのポイント】
・知名度の低い都市部で選挙に勝つための発明「始発から終電まで」
・「落選することが大迷惑。その他は小さな迷惑」
・新党結成に失敗、再挑戦の可能性は?

(改めて)選挙で勝ち続ける極意は?

選挙ドットコムレギュラーの豊田真由子さんが繰り返し「埼玉では(選挙の)神様」と語る上田氏。かつて小泉純一郎氏に「選挙は誰が相手でも勝つ自信があるが、上田清司だけはご免こうむる」と言わしめた選挙巧者です。

上田氏「そんなこともないけどね。負けるけども、しつこくハエみたいにうろうろするのがいやなんだろうね(笑)」

とはいえ、1日目で語られていたように、上田氏の選挙遍歴を見ると、最初は落選が続きました。その中で心が折れず、続けてきた活動の極意はどこにあるのでしょう?

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上田氏は、事前調査結果でも勝てる見込みがあるとされながら落選した4回目の挑戦時を振り返り、「死なない程度の病気にならないかな、そうしたら(出馬を)やめられるのに」とスランプになったとのこと。

しかし、そこで、さらに「努力がバージョンアップした」上田氏。4回目の挑戦では、大都市の大宮と上尾で負けたのが敗因だったことに着目しました。

上田氏「後援会の組織の問題ではない。コミュニケーションの悪い地域では政党の支持率があればよいが、自分は無所属のようなものだから期待できない。だから知名度を1位にしようと」

そこで生み出されたのが……

MC鈴木邦和「始発から終電まで。上田さんの発明なんですよね?」

上田氏「そうです。カンバンに『始発から終電までの政策キャンペーン』と書いて」

ご自身の知名度の上がらない大宮駅西口で始発から終電まで1日通行客に語りかけ、多い日で1日6000枚もの名刺を配ったのだそうです。

上田氏「マイクを握りながらね、けっこうできちゃうんです。こうやって『こんにちは、上田きよしです』って」

MC鈴木「慣れたもんですね、(ペットボトルが)マイクに見えてきました」

そうして無党派層が生まれやすい都市部にアプローチを続けたところ、後援者に連れられて訪れた工場で「駅でこないだ(名刺を)もらいましたよ」と声をかけてもらうようになるなど、徐々に手応えをつかみ始めたという上田氏。

とはいえ、自身も議員の経験があるMC鈴木は、「やればできるというのはわかるけれど、実際やれる候補者は少ない」と語り、上田氏にどういった思いがあるのかたずねます。

上田氏は「選挙は技術ではない」と断言します。ネット社会が広がった現代では時代に合わせた戦略も必要になるとはいえ、基本は人の感動や感性に訴えかけること、そのために誠実に人と向き合う必要がある、と語りかけました。

新党結成、うまくいかなかったの?

上田氏は2021年の衆院選の際、新党設立を検討したものの、最終的には断念しました。

当時は、政党交付金の対象となる政党づくりを目指したがうまくいかなかったと振り返ります。必要な候補者数や最小資金の手当てもできていたものの、国会議員5名以上を集めることができなかった…というもの。

立候補者がいながら政党としてまとまれなかった背景として、上田氏は既存政党の硬直化と保守中道というポジションの取り方の難しさを解説します。

自民党や公明党、共産党といった老舗の政党には、誰もが参加できるわけではありません。若手官僚などの政治を志す若者にとって、自民党の大勝が続いている今は「自民党に入るすき間がない」

一方、立憲、国民はすき間があっても勝ちにくいうえ、労組の政党というイメージをもたれてしまっています。もう少し保守で広がった、いわゆる保守中道の選択肢に来たいという人が少なくない、と上田氏は分析します。

新党結成としては失敗したものの、ニーズはあると考える上田氏。立ち位置としては日本維新の会と競合するものの、維新は地域政党としてのイメージがあり、関東や愛知は受け入れられにくい様子があると分析します。東北も、「TPP以来若干自民党に不満があり、シェアはあると思っている」とにらみます。

上田氏「跳ぶ勇気も必要かもしれませんね。ひとりでもやっちゃうよ、とかですね」

新党結成の可能性も「まだ捨てているわけではない」と前向きな上田氏。今後の動きにご注目ください。

以上、3回にわたって上田氏にご出演いただき、幅広くお話を伺いました。

動画の本編では、「クセの強い知事は?」など、記事では紹介しきれなかったエピソードももりだくさんです。ぜひご覧ください!

動画本編はこちら!

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