広島サミット前にテロ警戒 川崎港で海保などが合同パトロール 巡視艇など3隻が石油コンビナート周辺巡回

川崎港をパトロールする(左から)「巡視艇しおかぜ」「監視艇みらい」「警備艇つるぎ」=川崎市川崎区

 19日に開幕する先進7カ国首脳会議(G7広島サミット)を前に川崎海上保安署などが、川崎市川崎区の川崎港でテロ警戒合同パトロールを行った。石油コンビナートなどがある川崎港がテロにあった場合、甚大な被害が予想されるため、巡視艇など3隻が川崎港を巡回し、職員が船上から目を光らせた。

 11日に行われた合同パトロールでは、川崎海保所属の「巡視艇しおかぜ」(全長約18メートル)と、横浜税関所属の「監視艇みらい」(同30メートル)、横浜水上署所属の「警備艇つるぎ」(同14メートル)の3隻と、それぞれの職員ら計28人が参加した。川崎海保と県警、横浜税関の3機関が川崎港に3隻を集め、海上で合同パトロールを行うのは初めてという。

 3隻は約2時間かけ、川崎港を25キロほど巡回した。不審船が岸壁に係留していないかなどを無線で確認しながら、互いに連携を取り合った。

 川崎海上保安署の藤田望署長(49)は「テロは未然に防がなければならない。市民の目も重要で、臨海部で異変を見つけたら迷わず118番通報をしてほしい」と警戒を呼びかけた。

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