G7長崎保健相会合 5月13日開幕 国際連携強化へ

開幕を前に会合の広報デザインが施された階段では清掃作業が行われていた=長崎市尾上町

 先進7カ国(G7)保健相会合が13日、長崎県長崎市尾上町の出島メッセ長崎で開幕する。14日までの2日間、新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的大流行)の経験を踏まえ、国際連携の強化や誰もが公平に医療を受けられる体制づくりなどについて討議する。本県でG7閣僚会合が開かれるのは初めて。
 新型コロナからの「より良い回復」を目指し、▽将来の公衆衛生危機対応のための国際的な保健の枠組み▽誰もが適切な医療を受けられる「ユニバーサル・ヘルス・カバレッジ(UHC)」達成への貢献▽健康医療関連の技術革新の促進-を主要議題とし、意見を交わす。最終日に2日間の議論の成果を盛り込んだ共同宣言の採択を目指す。
 会合は加藤勝信厚生労働相が議長を務め、米国、英国、フランス、ドイツ、イタリア、カナダと欧州連合(EU)の保健担当大臣らが出席する。
 会場には展示ブースも設けられ、本県の観光や物産、平和関連などの情報発信のほか、長崎大は熱帯医学研究所や感染症研究施設「バイオセーフティーレベル(BSL)4」などの紹介を予定。県と長崎市主催の昼食会では、県産品を使った料理や県産酒などが振る舞われる見通し。
 県警は13日午前7時~午後8時、14日午前7時~午後4時、出島メッセ長崎やJR長崎駅西口周辺の車道や歩道の通行を禁止するなどの交通規制を実施。周辺の道路渋滞が予想されるため、マイカーの利用自粛と公共交通機関の利用を呼びかけている。
 G7保健相会合の日本開催は2016年の神戸市以来、7年ぶり。

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