「マイナ保険証」別人情報ひも付け、7300件 厚労省調査で判明

 健康保険証とマイナンバーカードが一体化した「マイナ保険証」をめぐり、医療保険を運営する健康保険組合などによる誤登録が2021年10月から22年11月末までに全国で約7300件あったことが12日、厚生労働省の調査で分かった。

厚労省「人的ミス、すでに修正」と強調

 厚生労働省によると、健保組合などが情報を登録する際、誤ったマイナンバーを入力したのが原因とみられる。誤って登録されると、利用者が自身専用の個人情報閲覧サイト「マイナポータル」で自分の医療情報を見ようとしたり、医療機関で受診時に提示すると別人の情報が表示されることになる。これらは健保組合の自主点検で確認されたもので、閲覧停止にした上でデータ修正したという。しかし実際に別人の医療情報を閲覧された事案が5件発生したことが確認されている。

別人の住民票の写し出力、全国で14件

 一方、総務省は12日、マイナカードを使って住民票の写しなどがコンビニで受け取れるサービスについて、別人の証明書が誤交付されたケースが東京都足立区と神奈川県横浜市、川崎市、徳島県内の4市区でのべ14件発生したことを確認したと明らかにした。松本総務大臣はこれを受け全国の自治体に対し、システムを点検するよう要請した。

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