憩いの場新設へクラウドファンディング 横浜の難病小児患者家族滞在施設「リラのいえ」 目標額は600万円

(資料写真)

 難病と闘う小児患者の家族が滞在できる施設「リラのいえ」(横浜市南区)の運営団体が、敷地内に憩いの場としてウッドデッキを新設するため、27日にクラウドファンディング(CF)を開始する。目標額は600万円。7月14日まで寄付を募る。

 施設は県立こども医療センター(同)の近くにある。来月1日に開設15周年を迎えるに当たり、運営する認定NPO法人「スマイルオブキッズ」(同)が、周辺の環境整備を段階的に進めていく「リラの丘プロジェクト」を立ち上げた。今回が第1弾となる。

 憩いの場は施設に面したスペースに整備する。約35平方メートルのウッドデッキを木材のフェンスで囲い、西洋風のあずまや「ガゼボ」を設置。入り口には車いすでも利用しやすいスロープを用意し、壁には変わった形の小窓を取り付けて子どもたちが楽しめるようにする。

 同NPOによると、新型コロナウイルスの感染拡大以降、小児患者のきょうだいが遊べる場所が限られてしまった上、面会制限により保護者も室内で過ごす時間が増えた。利用者アンケートでは「施設の外にも憩いの場があれば」との声が寄せられたという。

 担当者は「大変な状況にある子どもたちと家族にとって、少しでも心が安らぐ場をつくりたい」と話している。CFは1口5千円から。インターネットサイト「READYFOR」で実施する。問い合わせは、リラのいえ電話045(824)6014。

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