栃木県警察本部は26日、車の運転免許の学科試験で正解と不正解が逆に採点され、合否に影響が出た受験者が約100人になると発表しました。
県警察本部運転免許管理課によりますと誤った採点が判明したのは、第一種免許の学科試験の進路変更の問題1問と、仮免許の学科試験の環状交差点に関する問題1問です。
今年(2023年)7月の改正道交法の施行に備えて試験問題を確認していたところ、5月1日に正解と不正解を逆に採点していたことが分かったということです。
第一種の進路変更の問題は約1年、仮免許の環状交差点の問題は約1カ月、採点の間違えに気付いていませんでした。
この誤った採点により合否に影響が出る人は合わせて98人いて、このうち第一種免許で合格から不合格となるのが8人、不合格から合格となるのが81人です。
仮免許では合格から不合格になるのは4人、不合格から合格になるのは5人です。
影響があったすべての受験者には県警が個別に説明と謝罪を行っていて本来不合格なのに合格の判定を受けた12人については、不正解の問題を改めて確認してもらった上で模擬試験を受けてもらう対応ですでに11人が済んでいます。
本来合格なのに不合格の判定を受けた人については再受験の際にかかった費用を補償するということです。
これまでのところ本来、不合格なのに合格になりその後、運転中に事故を起こしたという報告はありません。
運転免許管理課の上野哲男次長は「厳正であるべき免許試験に誤りがあったことを重く受け止め業務管理をさらに徹底して再発防止に取り組み、県民の信頼回復に努めたい」とコメントしています。