地元幻の「餝飯」再現 遠野緑峰高3年生7人、新たな名物目指す

地元の食材をふんだんに使って餝飯を復活させた生活文化コースの3年生

 遠野緑峰高(高橋堅校長、生徒116人)生産技術科生活文化コースの3年生7人は、江戸時代に遠野地域でよく食べられていた幻の郷土料理「餝飯(かざりめし)」を復活させた。旬の野菜などをご飯の上に盛り、暮坪カブなどの薬味を添えすまし汁を注いで食べる。市内の飲食店で提供してもらうなど、新たな名物として普及の道を模索する。

 具材は県産で大根、ニンジン、セリ、油揚げ、干しシイタケ、薄焼き卵などを細切りし、ご飯に盛り付ける。すまし汁をかけ、クルミやワサビ、暮坪カブなどをトッピングして味わう。鮮やかな彩りとだしのうまみが自慢の一品だ。

 地域に根差した料理を学習する中で、庶民の間で流行し、身近な食材を活用した知恵と工夫が詰まった餝飯にたどり着いた。県食の匠(たくみ)で道の駅遠野風の丘料理長を務めた故池田実さんが文献をひもといて再現したレシピと江戸時代の「遠野古事記」の記述を参考に、2月から試作を始めた。

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