出場わずか392分。それでもアザールは残留の意志を貫く

写真:“分給”が1000万円超えのアザール。その未来やいかに ©Getty Images

スペイン『アス』紙の電信版が、レアル・マドリードに所属するベルギー代表MFエデン・アザールについて報じている。

レアル・マドリードはこれまでに何度もアザールの売却を検討してきたが、そのたびにアザール自身が「レアル・マドリードから去りたくない」と主張し、クラブにとどまり続けてきた。アザールとレアル・マドリードの契約は2024年6月までとなっているため、クラブ彼を売却して収入を得るとしたら今夏がほぼ最後のタイミングになるのだが、アザール自身が移籍を拒否している以上、それもほぼ不可能と言える。

2022-23シーズンのラ・リーガは最終節を残すのみとなっているが、アザールはここまでわずか392分しか出場していない。これはスペイン人DFヘスス・バジェホ(88分)、スペイン代表DFアルバロ・オドリオソラ(92分)、ドミニカ共和国人FWマリアーノ・ディアス(155分)に続いて4番目に少ない数字だ。

レアル・マドリードはここまで60試合を戦っており、その中でアザールがプレーしたのはわずかに7%のみ。先発出場は4試合しかなく、2021年12月のカディス戦を最後に、530日間にわたってフル出場を果たしていない。

また、最近は負傷者が続出しているにもかかわらず、アザールに出場機会は与えられていない。第37節のセビージャ戦ではフランス代表FWカリム・ベンゼマ、ブラジル代表FWヴィニシウス・ジュニオール、スペイン代表FWマルコ・アセンシオ、マリアーノが不在だったが、アザールに出場機会は与えられなかった。カルロ・アンチェロッティ監督はブラジル代表FWロドリゴをセンターフォワードに置き、右ウイングはウルグアイ代表MFフェデリコ・バルベルデ、左ウイングにはスペイン代表MFダニ・セバージョスを起用。アザールはベンチ入りしていたものの、最後まで出場機会はなかった。

そんなアザールの年俸は2800万ユーロ(約41億8400万円)と見積もられており、『アス』電子版が試合の出場時間で換算したところ、1分あたり700万ユーロ(約1046万円)のコストになっているという。

もはや“不良債権”と化しているアザールだが、果たして来シーズンも彼の姿はレアル・マドリードにあるのだろうか。

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