「ゾンビトレイン」って一体…!? 「怖い」「帰りたい」と泣き出す女性も わたらせ渓谷鉄道

 わたらせ渓谷鉄道がゾンビと一緒に旅をしようという「振り切った」特別列車のアイデアを打ち出しました。今回、試乗会を取材しました。

 わたらせ渓谷鉄道は、群馬県の桐生と栃木県の足尾、間藤を結ぶ第3セクターの鉄道です。沿線の人口減少にコロナの影響が追い打ちをかけて輸送人員は大幅減少、赤字幅も大きくなっています。沿線の自治体などで組織するプロジェクトでは、この状況を何とかしようとゾンビトレイン企画を立ち上げました。

 舞台はわたらせ渓谷鉄道のある車両。窓には怪しげな目張り…企画を手掛けたのは数多くの遊園地や「ドライブインお化け屋敷」をプロデュースした東京の「怖がらせ隊」です。

(お化け屋敷プロデューサー岩名謙太さん)「ゾンビだとバズる、話題になると確信しました」

 企画には群馬県内の沿線の高校生約20人が自らゾンビを買って出ました。高校生は「ゾンビが乗り移るくらいやる」「人間を忘れたい」と意気揚々です。

 わたらせ渓谷鉄道の品川知一社長は「『人との交流』が地方鉄道の役割。『やめた方が…』との意見もあったが、わ鉄らしくないことをやることで、乗ったことがない人が乗ってくれる」と話します。

 試乗会当日、満員の客を乗せたゾンビトレインの車内は「怖い」「帰りたい」と泣き出す女性も。外からの光と真っ暗闇の自然のコントラストから、列車の揺れ、音も、いろんなものが怖くなってきます。

 怖いだけではない、不思議なゾンビも登場し片道たっぷり1時間半の恐怖の旅。ゾンビトレインは6月4日から9月9日までの土日、大間々~通洞間で合計9回運転されます。

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