レアル・マドリードは、フランス代表FWカリム・ベンゼマが2022-23シーズン限りで退団することをクラブの公式サイトで発表した。
ベンゼマは2009年、21歳でレアル・マドリードの一員となり、14シーズンでチャンピオンズリーグ5回、ラ・リーガ4回、コパ・デル・レイ3回など、合計25個のタイトルを獲得した。
公式戦647試合出場はクラブ歴代5位、353ゴールは歴代2位という記録を残し、2022-23シーズンはキャプテンも務めていた。
レアル・マドリードではすでにスペイン代表FWマルコ・アセンシオ、ベルギー代表MFエデン・アザール、ドミニカ共和国人マリアーノ・ディアスの退団も発表しており、前線の人員を大幅に入れ替える必要が生じている。
スペイン『アス』紙電子版によると、クラブが現在、ベンゼマの後釜としてターゲットにしているのは、イングランド代表FWハリー・ケイン(トッテナム)、そしてドイツ代表FWカイ・ハフェルツ(チェルシー)の2人だという。
イングランド代表のキャプテンを務めるケインは7月28日で30歳と年齢的にも申し分なく、かつてマンチェスター・ユナイテッドからレアル・マドリードに移籍して活躍したルート・ファン・ニステルローイのようになれるとしている。ケインは得点力が高く、チームプレーも得意で、チャンスメークにも長けている。現代的な“ナンバー9”と言える選手だ。2019年から21年までエヴァートンを率いていたアンチェロッティ監督も、彼の能力は熟知している。
懸念は移籍金の高さ。トッテナムとの契約はあと1年しか残っていないにもかかわらず、トッテナム側は1億ユーロ(約150億1260万円)の移籍金を値引きするつもりはなく、交渉は難航すると見られている。
一方、ハフェルツは6月11日で24歳と非常に若く、市場価値も6000万ユーロ(約90億760万円)とケインに比べて安価で獲得できる可能性が高い。最前線だけでなく、セカンドトップやトップ下でもプレーできる柔軟性も備えている。
『アス』電子版はハフェルツを「2024年夏にアーリング・ハーランド(マンチェスター・シティ)かキリアン・エンバペ(パル・サンジェルマン)」のどちらか(あるいは両方)を獲得するまでのつなぎ役として理想的な存在」としている。
彼ら以外にも、エスパニョールのスペイン代表FWホセル(33歳)の期限付き移籍での獲得が濃厚と見られている。いずれにしてもレアル・マドリードは前線の新戦力を早急に確保する必要がある。