13校で授業再開、保護者ら募る不安、車で送る人も、上越市の殺人受け

 上越市大貫4で1日夜発生した殺人事件を受け、2日に臨時休校となった同市内の小中学校は週明けの5日、授業を再開した。小学生の登校時は保護者が列に付き添ったり、校門前まで自動車で送り届けたりと、容疑者が逮捕されていないことへの不安感がにじんだ。

保護者や地域の人たちなどに見守られ登校する児童たち(5日午前7時30分すぎ、上越市立高田西小)

 事件現場に比較的近く、2日を臨時休校とした同市立高田西小は、通学路となる道に地元のボランティアが立ち、横断歩道の警戒に当たった他、児童の列に保護者が交じるなどして校門まで送り届けた。付き添った保護者の男性は「きょうは(仕事が)休みだったので付き添ったが、あす以降は相談が必要」と話していた。
 治安への不安を感じ、わが子を自動車で校門前まで送り届ける人も少なくなかった。保護者の女性は「登校班の人たちと相談して、1週間は車で送ることにした。早く(容疑者が)捕まってほしい」と心配そうに話していた。
 上越署は白バイやパトカーを出して周囲を警戒した。
 同校の坂森弘明教頭は「朝、PTAや地域の見守り隊に協力してもらった。安全はもちろん、児童が安心して登校できるよう配慮をお願いした。登校後、教育相談を行い、不安がないかを確かめる。非日常的な生活をしている子どももいる。日常に戻ることができるよう、職員ができることをしていきたい」と話した。

© 株式会社上越タイムス社