陶芸家と現代美術家がタッグ 金重愫さんと梶浦徳雄さん二人展 器と造形調和で独創的な世界/岡山・津山市

岡山市の陶芸家・金重愫さん(78)と現代美術家・梶浦徳雄さん(71)による二人展が3日、岡山県津山市川崎のポート・アート&デザイン津山で始まり、備前焼などの器と平面・立体造形が調和する独創的な世界観が来館者を魅了している。18日まで。

幅広い作陶を手掛け、人間国宝の故・金重陶陽のおいとして知られる金重愫さんと、国内を中心に活躍する梶浦さんが4度目のタッグを組み、近作計115点を出展している。

金重さんは信楽焼の茶器や備前焼の花器、素朴で温かみのあるぐいのみや徳利、茶わんといった多彩な作を並べ、造形の個性も相まってどれも味わい深い。梶浦さんは白地に自身の手などを使って大胆に色を重ねた平面作や、白い立方体に階段や通路をあしらった立体の連作も印象的。二人の作品の間に意図的に空間を設け、存在感をより一層引き立たせている。

金重さんは「表現方法が異なる作品がなじんでいるのが面白い。自由な発想で楽しんでいただけたら」と話している。

問い合わせは、同館(☎0868-20-1682)。

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