宇都宮市の小学校で救急救命士の講習会 児童たちにも「適切な応急手当を」

 人が倒れている場面に居合わせた時に適切な応急手当ができるよう、宇都宮市の小学校で6日、救急救命士による講習会が開かれました。

 救急救命士による講習会は、緊急時に必要になる心肺蘇生の知識を身に着けてもらおうと、宇都宮市消防局が去年(2022年)から小学生を対象に開いているものです。

 今回は、宇都宮市にある国本中央小学校で開かれ、小学5年生の児童45人が受講しました。

 児童たちは心肺蘇生を行うことで助かる命があると学んだ後、適切な強さで押すと音が鳴る心臓の形をした訓練キットで、心肺蘇生のやり方を練習しました。

 続いて、路上で倒れている人を見つけた場合の実践では、2人1組になって消防に通報しAEDを探す担当と、心肺蘇生を続ける担当に分かれて救命に取り組みました。

 宇都宮市消防局によりますと、心臓が止まると血液が脳にいかなくなるため、15秒で意識がなくなり、応急手当をせずに3分から4分経つと、倒れる前のように日常生活を送ることが難しくなると言います。

 また、通報を受けてから救急車が現場に到着するまで、宇都宮市では平均8分48秒かかることから、それまで適切な応急処置を休まずに続けることが大切だということです。

 宇都宮市では救急車が出動した中で年間約500人が、心肺蘇生を必要としている状態だということです。

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