長崎・鈴木市長 NPT準備委で被爆地代表しスピーチ 7月31日、就任後初

 長崎市の鈴木史朗市長は9日、7月31日にオーストリア・ウィーン市で始まる核拡散防止条約(NPT)再検討会議第1回準備委員会に出席し、スピーチする方向で調整していると明らかにした。4月の市長就任後、核軍縮関連の国際会議に出席するのは初めて。市議会各派代表者会議で報告した。
 準備委員会は2026年に開催予定の次回再検討会議に向け、論点整理や調整などを行う会合。鈴木市長はNGO(非政府組織)セッションに出席し、被爆地長崎を代表し、世界8200以上の都市が加盟するNGO平和首長会議の副会長として演説する予定という。松井一実広島市長と共に、各国の軍縮大使らとの面会も計画している。
 7月29日に出発し、8月4日に長崎に戻る予定。鈴木市長は、先月には先進7カ国(G7)首脳が広島の原爆資料館などを視察したことを踏まえ、取材に「被爆地を訪れて実相に触れ、被爆者が抱えてきた体験や思いを知る大切さを世界に訴えたい」と話した。
 9月22~29日には、昨年度で姉妹都市提携50周年を迎えたブラジル・サントス市へ、鈴木市長や数人の市議らでつくる公式訪問団を派遣することも説明。記念式典に出席しブラジル県人会との交流などを予定している。

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