生成AIを正しく用いる為の教育検討を 経団連

 日本経済団体連合会の「デジタルエコノミー推進委員会AI活用戦略タスクフォース」は、12日までに生成AI活用に付随するリスク対応のうち「教育」に関して「教育現場でAIを使いこなす能力を養うことが重要」とする一方「AIによる誤回答、生成コンテンツか否かを峻別できず、AI活用によって児童生徒の思考能力が低下するのでは、との懸念も散見される」として「AI活用で得られる情報の活用能力等を勘案し、年齢に応じ、活用を推奨・抑制すべき場面等につき広範な合意を得ることが肝要」との提言をまとめた。

 AI戦略会議では生成AIが宿題に利用され適切な評価が損なわれる、作文やレポートに使うことで児童・生徒の創造力が低下する、などの懸念が指摘されている。

 一方、AI利用で生徒の理解度に合わせた教え方を調整したり、評価テストを簡易に生成して学習効果をきめ細かく確認できるなど、教育効果と教員の負担軽減のメリットも言われている。

 同委員会タスクフォースは「インターネット上の情報に基づいた文章作成などが生成AIによって容易となった今、『AIに頼らない』のではなく、情報の正誤・真贋を自ら判断し、『AIを正しく用いる』ための包括的な教育のあり方を早急に検討すべき」としている。(編集担当:森高龍二)

AI利用で生徒の理解度に合わせた教え方を調整したり、評価テストを簡易に生成して学習効果をきめ細かく確認できるなど、教育効果と教員の負担軽減のメリットも言われている

© 株式会社エコノミックニュース