川崎の腕時計店強盗 逮捕の男「SNS見て応募」と供述 もう1人の行方追う

強盗致傷事件が発生した腕時計店=川崎市幸区南幸町2丁目

 11日午後1時ごろ、川崎市幸区南幸町2丁目の腕時計販売店に2人組が押し入り、ショーケースをたたき割って逃走した。男性店員(43)が手首などにけがを負った。幸署は、大阪府高槻市、職業不詳の男(26)を強盗致傷容疑で現行犯逮捕し、逃げた1人の行方を追っている。捜査関係者によると、男は「SNS(交流サイト)の募集を見て応募した」と供述していて、県警は指示役など関与した者がいるとみて捜査する。

 捜査関係者によると、事件前に現場近くで不審な動きをする乗用車が防犯カメラに映っていた。

 関係者によると、男は現場で取り押さえられた際、警察官からもう1人について「友だちか?」と問われ、「分からない。本当に分からない」と答えたという。捜査関係者によると、逃げた1人は黒っぽい服装で、川崎駅方向へ走り去った。防犯カメラの映像などから行方を追っている。

 幸署は男の認否を明らかにしていない。

 男の逮捕容疑は、氏名不詳者らと共謀し、店の腕時計などを奪おうとし、男性店長(35)に制されて逃走した際に男性店員に軽傷を負わせた、としている。この店舗では高級腕時計などを扱っていた。

 署によると、被害品の有無は捜査中で、店内の客にけがはなかった。走って逃げた男を店長らが追いかけ、約100メートル先の路上で取り押さえ、110番通報で駆け付けた署員に引き渡した。署は、ショーケースを割るのに使われたとみられるバールを店舗付近の路上で押収した。

 現場はJR川崎駅から西に約500メートル離れた、マンションや店舗が立ち並ぶ一角。

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