宇都宮市大谷地域の"新観光拠点施設"に 国登録有形文化財の「旧大谷公会堂」を移築し復元へ

 宇都宮市が今年(2023年)11月のオープンを目指している、大谷地域の観光に向けた拠点施設の整備が進んでいます。

 拠点施設に、国登録有形文化財の「旧大谷公会堂」を移築するという、珍しい工事も行われています。

 宇都宮市では、大谷地域の観光に向けた拠点施設として、旧市営大谷駐車場などの敷地に「旧大谷公会堂」を復元するほか、周辺地域の観光情報の発信などを行うビジターセンターなどの整備を進めています。

 このうち拠点施設の核となる旧大谷公会堂は、大谷石造りの約200平方メートルの建物で、1929年に旧城山村の公会堂として建てられました。県道の拡幅工事に伴い解体され、今回の工事で解体前の大谷石をそのまま拠点施設に移築し、建設された当初の姿に復元されます。

 工事関係者によりますと、使われている大谷石は2000個ほどで、今年4月から工事が始まり、現在は石積みの約7割が組み上がっているということです。

 貴重な文化財の移築・復元工事ということで、宇都宮大学の建築都市デザイン学科が協力して学生たちが工事の過程を記録しています。

 拠点施設は今年11月のオープンを予定していて、宇都宮市では滞在型観光の拠点として、大谷地域に観光客が年間120万人訪れるよう目指すということです。

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