阿寒湖 20年ぶり舟おろしの儀式

舟の安全や豊漁を願うアイヌ民族伝統の舟おろしの儀式「チプサンケ」が、きょう阿寒湖アイヌコタンで行われました。およそ20年ぶりです。アイヌ工芸の技術を次世代に伝える国の交付金を活用し製作された丸木舟(チプ)は、全長7.2メートル、幅65センチ、高さ50センチの3人乗りで、船首にアイヌ文様があしらわれています。2021年12月に製作に着手し、去年3月に完成しましたが、コロナ禍などできょうのお披露目となりました。「チプサンケ」が阿寒湖地区で実施されるのはおよそ20年ぶりで、アイヌの人たちが中心となり神への祈りの儀式・カムイノミが行われました。現地関係者「長い間作ることができませんでしたので、作ることができて本当に嬉しく思っています。長い間作っていなかったですからいろいろなことで非常に勉強になりまして、これを機会にこれからももっと作っていきたいなと」。丸木舟は今後、アイヌ民族の伝統行事や阿寒湖の祭りなどで活用されるということです。

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