ぜんそく医療費助成制度 川崎の市民団体「絶対に廃止させない」 廃止条例案提出に抗議の声

大場事務局長(左から2番目)と会見に参加した市民団体のメンバー=川崎市役所

 川崎市が廃止しようとしている気管支ぜんそく患者を対象にした医療費助成制度を巡り、ぜんそく患者らで作る市民団体「川崎公害病患者と家族の会」などが抗議の声を上げている。同会は助成制度の継続を求める請願と9630筆の署名を今月1日に、市議会に提出した。同会は「絶対に廃止させない」と訴えている。

 助成制度の廃止条例案が市議会に提出された12日、同会が会見を開いた。患者からは、助成制度が廃止されれば「通院のために生活費を削る」「病院に行く回数が少なくなる」との声が上がっているという。

 同会の大場泉太郎事務局長(68)は「(同会の患者は)不安を募らせていた」と話した。パブリックコメント(意見公募)で約9割が制度廃止に反対していたことにも言及。「多くの市民がノーと言っている。市はなぜ強行するのか」と不安や懸念を指摘した。

 同会を含む4市民団体で16日午後0時から、市役所前で制度廃止の撤回を求める。

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