「最初の3分で試合の展開がほぼ決まった」、完敗のエルサルバドル監督は前半入りを悔やむ

[写真:Getty Images]

エルサルバドル代表を率いるウーゴ・ペレス監督が、日本代表戦を振り返った。

FIFAランキングで75位に位置するエルサルバドルは、4年ぶりの来日でカタール・ワールドカップでベスト16の日本相手に番狂わせの勝利を目指した。

しかし、15日に豊田スタジアムで行われた試合は開始早々の失点に加え、DFロナルド・ロドリゲスのPK献上&一発退場によって大きくゲームプランが崩れると、以降は防戦一方の戦いを強いられた末に0-6での大敗となった。

同試合後、公式会見に出席したペレス監督は、試合序盤の連続失点と退場が流れに大きな影響を与えたとしながらも、素直に完敗を認めている。

「今日の試合に関してできるコメントはそう多くない。最初の3分でこの試合の展開がほぼ決まった、1分で先制されて、立て続けに2点目、選手が退場。日本は非常に高い能力を持った選手が揃っているチームですので、0-2ビハインドかつ数的不利で試合ができる相手ではありませんでした」

「最終的な今日のこの試合の結果の責任は私にある。選手たちは一生懸命、最後まで戦ったしそれは称賛に値する。ハーフタイムにもそれを伝えた。今日の展開はどの選手のせいでもない。こういうことは常に起こり得る。日本を相手にこういう展開になるとは誰も想像していませんでした。アジアではあと1試合残っているし、その後はゴールドカップの重要な試合も残っています」

また、当初のゲームプランについては、格上の日本に対してもポゼッションを高めた能動的なスタイル、ハイプレスでの戦いを想定していたという。

「この代表チームとこれまで取り組んできた中で大事にしているのはポゼッション率を高めること。今日も本当はハイプレスで戦いたかった。日本をフリーにしないで試合を展開するプランだった。ただ0-2になってしまうと、同じプランを続行できなかった。私たちはロングボールを蹴り出すのではなくハイプレス、そして後ろからビルドアップすることを目指しているチームです。ただ最初の4分で決まってしまいました」

最後に、実際に対峙した日本の攻撃の印象についても言及。やはり数的不利がサイドアタックを封じる上で困難をチームにもたらしたようだ。

「日本代表がサイドにスピードのある選手がいることは分かっていた。サイドからの攻撃を封じたいと思っていた。そうした試合前に準備したものを実行することはほぼ不可能だった。センターバックを失ったから守備の形を変更せざるを得なかった。私たちはボールを持っていないときより、持っているときの方が良く守備ができる。したがって、1名を欠いてそういうサッカーを行うのが難しかった」

「日本の皆さんに祝福の言葉をお送りしたい。素晴らしい形でサッカーの強化に取り組んでいる。日本という国も清潔で、人々も親切に接してくださる。ありがとうございました」

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