同姓同名の別人にマイナカード誤交付した事案発生 総務省発表

 総務省は20日、マイナンバーカード自体を他人に交付してしまった事案が2件発生していたと発表した。同姓同名の他人に発行し、誤交付された本人は気づかずにそのままマイナポイントを申請していた。外形的にはなりすまし事件と同じ構図になっており、マイナカード自体の信頼性が大きく損なわれかねない事態となっている。

河野デジタル相「あってはならないミス」

 総務省の発表によると、誤交付した件数は2件で、いずれも同姓同名の他人に交付していた。マイナカードは窓口で受け取る際に、カードの暗証番号が必要となるが、この番号は受け取る人が設定するため、本人がおかしいと認識しなければそのまま交付されてしまう。今回、誤交付を受けた本人は同姓同名のため自分のものだと信じており、その後そのままマイナポイントを申請。その確認過程で発覚したものだとしている。

 河野太郎デジタル相は記者会見で、カードの誤交付に関して「あってはならないミス」と述べ、会見で事案について発表した松本剛明総務相は「自治体に対し確実に本人に交付するよう注意喚起する」としているが、事案の詳細については「自治体が判断すべき」として、自治体名を含め明らかにしなかった。また同様の事例が他にあるかについても不明だとし、全国調査するかも明らかにしていない。

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