逗子斜面崩落 マンション管理会社の男性担当者を書類送検 業務上過失致死の疑い

崩落したマンション敷地斜面=2020年2月7日、逗子市池子

 逗子市池子で2020年2月、マンション敷地の斜面が崩落し、歩いていた市内在住の高校3年の女子生徒=当時(18)=が死亡した事故で、県警は23日、マンション管理会社「大京アステージ」の当時の男性担当者を業務上過失致死容疑で書類送検した。捜査関係者への取材で分かった。

 女子生徒の遺族側は、担当者が崩落前日に斜面の異常を把握し、事故を予測できたのに、注意喚起や安全対策を怠ったなどとして、同年6月に県警に刑事告訴した。県警が受理し捜査していた。

 事故は20年2月5日午前8時ごろ発生。高さ約16メートルの斜面から約66トンの土砂が崩れ、歩いていた女子生徒が死亡した。国土交通省の専門家は事故後の調査で、「風化を主因とした崩落」と結論付けた。

 関係者などによると、崩落前日にマンション管理員が斜面上部で亀裂を発見し、管理会社の男性担当者に写真とともに報告した。男性担当者は、県横須賀土木事務所などに連絡したが、「気になるところがある」などとする内容で、亀裂の存在は伝えていなかった。翌日、事故が起きた。

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