あいの風とやま鉄道「521系」に中間車 「とやま絵巻」は廃止の方針 「一万三千尺物語」はどうなる?

あいの風とやま鉄道の521系車両(写真:Jun Kaida / PIXTA)

富山県のあいの風とやま鉄道利用促進協議会が22日に開かれ、2両編成の521系の一部列車に中間車を組み込み3両化すること、イベント列車「とやま絵巻」を廃止する方針であることが一部報道で明らかになりました。

521系は2006年に登場した近郊型の交直流電車です。北陸本線の一部直流化をうけJR西日本が新製投入し、現在は北陸方面の主力電車として活躍しています。

あいの風とやま鉄道は北陸新幹線の金沢開業を機に誕生した第三セクター。富山県内の旧北陸本線区間の運行を担います。JR西日本から521系の2両編成を16本譲り受けており、自社でも1000番台を製造、主力車両として運用しています。

この521系の一部の車両に中間車を組み込み、2025年度以降、3両編成として運行することで輸送力の増強を図ります。

もしサハを組み込めば1M2Tの構成になりますが、性能面での問題はないか同社に問い合わせたところ、現時点では検討事項であるとのことでした。

イベント列車「とやま絵巻」は廃止に

あいの風とやま鉄道はイベント列車「とやま絵巻」と観光列車「一万三千尺物語」を運行しています。「とやま絵巻」については、先の協議会で廃止される方向性であると明かされましたが、気になるのが「一万三千尺物語」の動向です。

種車は「とやま絵巻」と同じく413系ですので、老朽化による引退が危ぶまれるところです。同社によれば、「とやま絵巻」は廃止するものの、「一万三千尺物語」については現時点では特に廃止の方針などはないとのことでした。

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