マイナンバーカード返納相次ぎ107件、広島市5月以降 トラブル続発で「信頼できない」

広島市役所

 広島市は23日、市民によるマイナンバーカードの自主返納が5月1日以降で107件に上っていると明らかにした。カードを巡るトラブルが全国で相次ぐ中、「信頼できない」などの理由という。今後の政府の対応次第で、市内で7割を超えた普及率の行方にも影響しそうだ。

 市によると、5月1日~6月21日に107件の返納があった。うち20件は理由が明示され、「信頼できない」「不安だから」が目立った。ただ、4月までの返納数は現時点で未集計で、トラブルによる影響の程度は分からないという。

 全国では5月以降、マイナンバーカードを巡り、証明書を誤交付したり、健康保険証と一体化した「マイナ保険証」で別人の医療情報が登録されたりするトラブルが相次いで発覚。政府は今月21日、省庁横断の情報総点検本部を設け、データに誤りがないか洗い出す方針を決めている。

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