札幌南区 出没相次ぐクマ 札幌市が対策会議

先週から札幌・南区でクマの出没が相次いでいることを受け、札幌市はきょう対策委員会を開き、今後の対応を協議しました。札幌市内では4月以降、クマの目撃や痕跡の情報が99件に上り、過去10年で最多となっています。このうち、札幌・南区では今月20日以降、藻岩下や真駒内公園など各地で18件の目撃情報がありました。道警や猟友会などが参加した対策委員会では南区に出没したクマについて情報共有が行われました。市担当者「(南区のヒグマは)石山陸橋から放射線状に伸びていく。緑地を使って色々なところに出没する可能性を秘めている。人を見てもすぐに逃げないというような若い雄グマであるということがわかっていますので札幌市としては捕獲を視野に入れて対応に臨んでいく」。専門家は真駒内などで連日目撃されたクマは同一個体の可能性が高いとした上で、次のように語ります。酪農学園大佐藤教授「写真や映像、足跡のサイズなどから考えると若いオスの個体だろうと」。佐藤教授「食べ物を求めて出てきているわけではなく新しい(生活の)場所を求める時に緑地と人の生活圏の間に顔を出してしまう。そういった中で緑地が連続的につながっている真駒内公園にも入ってしまった」。足跡のサイズなどから、今月目撃が相次いだ西区西野や小樽の個体と同一の可能性もあるとして、今後も広い範囲で警戒が必要だと強調します。佐藤教授「例えば西岡水源地とか羊ケ丘とか札幌ドームの周辺に来る可能性もあるしもう少し動くと清田区の美しが丘や里塚霊園の周辺その上で今後は市街地に近い緑地での対策を強化すべきだと指摘します。佐藤教授「市街地の中に入ってきてしまうような緑地では入ってくる前になんとか遮断する方法を考えていく。その(侵入の)可能性を下げていくことが重要になってくるんじゃないかと」。

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