小樽市などで撮影進む 倉本聰さん 35年ぶり脚本

脚本家の倉本聰さんが手掛ける新作映画の撮影が道内で行われています。倉本さんが映画の脚本を手がけるのは35年ぶりです。映画「海の沈黙」は、世界的な絵画の贋作事件の鍵を握る天才画家と、その元恋人をめぐる大人のラブストーリー。東京電力福島第1原発事故を描いた映画 「Fukushima50」の若松節朗さんが監督を務めます。倉本聰さん「この作品は僕の中で50~60年あたためていたものです。(出演者が)台本をリスペクトして深く読んでくれて集まってくれたことにただただ感謝している」。本木雅弘さん「美に対する教訓のようなものを倉本先生が書かれたと思っています。それを恋愛を絡めながらどういうふうに自分が体現できるかを精いっぱいやらせてもらいたい」。16日には小樽市内でロケが行われ、ヒロイン役の小泉今日子さんと、共演の中井貴一さんが運河沿いを歩くシーンの撮影などが公開されました。倉本聰さん「小樽の風物は日本離れしていて(この映画に)合うと思った」。小泉今日子さん「成熟した大人の、芸術文学の世界のように感じてこれを演じることができるのはありがたかったし楽しんでやらせてもらっています」。中井貴一さん「いろいろなものが分かりやすくなりすぎている時代なので、皆が想像力や妄想力をもって理解してもらえる作品になるよう努力していきたいと思います」。撮影は小樽のほか札幌や余市町でも行われ、来年公開の予定です。

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