20年以上続く「やまぐち街なか大学」 2023年度前期受講生を募集

 「I(いつでも)、D(だれでも)、O(大いに)、M(学べる)」をコンセプトに、2001年の設立以来、市民が持ち寄ったテーマを自分たちの力で学んでいく"市民手作りの大学"として20年以上継続されている「やまぐち街なか大学」(廣中平祐名誉学長)が、2023年度前期講座を開講中。一部を除き受講は無料で、定員に空きがあれば途中からの参加も可能だ。カリキュラムには、①ゼミ②研究会③講座④イベント⑤特別講座の5ジャンルがある。テーマ(名称)・内容・講師(コーディネーター)・次回開催日時・会場は次の通り。

 ①ゼミ
 「まちの未来・イメージ工房」・藻谷ゆかり著「山奥ビジネス-一流の田舎を創造する」(新潮新書)をテキストに、山口の未来を考える・前田哲男山口県立大学名誉教授・7月(開催日未定)午後2時~3時半・小郡地域交流センター(山口市小郡下郷)
 ②研究会
 「家族学研究会~子育て・人育て・自分育てを考えましょう」・子育て人生の悩みを語り、皆で考える・宮成眞澄さん・6月(開催日未定)午後1時半~5時・大殿地域交流センター(山口市大殿大路)
 「シニア生活の整理を考える勉強会」・まだ健康なうちから、整理や片づけを通じて家内外の安全環境などを考える・整理収納アドバイザーで防災士の矢吹信子さんと、空き家対策プロジェクトさくらブリッジ理事で片付けコーディネーターの湯上みどりさん・7月8日(土)午前9時半~11時半・小郡地域交流センター
 「シベリア・シリーズ研究会」・山口県三隅町から戦後の日本社会、そして世界に向けて、平和への願いを込めた「シベリア・シリーズ」を発表し続けた画家・香月泰男を丁寧に読み解きながら、平和な日常の大切さなどを考える・藤川哲山口大学人文学部教授・7月30日(日)午前10時半~正午・山口ふるさと伝承総合センター(山口市下竪小路)
 ③講座
 「森の学校~教室が森、森が教室」・季節の薬膳料理を作って味わい、日本の四季を五感で楽しむ講座・和学薬膳博士の浅川亜紀さん・7月8日(土)午前10時~午後1時
 「YICA(イッカ)アート講座~今ここ-近いは遠い、遠いは近い」・YICA(山口現代芸術研究所)の活動や所属するアーティストの作品を、プレゼンテーションや対談形式で紹介・YICAアーティストと会員・7月14日(金)午後7時~8時半・YCAM(山口市中園町7)
・大殿地域交流センター
 「スマホ・タブレット講座」・スマホ・タブレットの使い方を学ぶ初心者向け講座・山口まちづくりセンター理事の熊谷龍夫さん・7月22日(土)午前10時~正午・山口ふるさと伝承総合センター
 ④イベント
 「『発酵』って何だろう?」・近年よく目にするようになった『発酵』とはどういう現象なのか、各種発酵食品の製造方法や新商品開発の事例を学習して理解する・やまぐち発酵文化研究所の柏木亨代表・7月8日(土)午後1時半~3時・山口ふるさと伝承総合センター
 「こどもとアート~アートを通した遊びと学び」・幼児から小学校低学年までの子どもとその保護者を対象に、現代美術や国内外アート作品の事例を通じて、遊びながら学ぶ・現代美術作家の鈴木啓二朗さん・7月22日(土)午前10時~11時半・未定
 「まちの音楽室」・CD音源を活用し、世界最高峰の名演奏を存分に楽しむ・西園尚司さん・8月26日(土)午後7時~9時10分・山口市菜香亭
 「木工入門~木材に親しみ、生活に利用する」・初心者を対象に、実習を通して一般的な木工具の使用方法ならびに加工技法をわかりやすく説明・山口大学教育学部の岡村吉永教授・11月3日(土)午前8時半~午後1時・山口大学吉田キャンパス

▲世界最高峰の演奏を聴く「まちの音楽室」

 受講生の希望等によって、内容・日時・場所が変更になる場合もある。最新情報や申し込み方法などの詳細は、ウェブサイト(http://www.idom.jp/)を参照のこと。問い合わせは同事務局(TEL080-5238-3398)へ。

 熊谷龍夫事務局長は「日々の暮らしの中で疑問に感じていることや、以前から学んでみたかったことなど、ぜひ受講してほしい。同じテーマを学ぶ人との出会いも生まれ、そのことが街なかに『文化』が広がることにつながると信じている」と話し、受講を呼び掛けている。

 なお、特別講座として予定されていた「幕末維新れきし散歩」は、講師の松前了嗣さんが急逝されたため、中止となった。

© 株式会社サンデー山口