マイナカード返納 既に42万枚 本人の意思で

 マイナンバーカードを巡る一連のトラブルや目的外使用もあり得るのではないかとの不信感から申請し受け取ったカードを返納する動きが出ている。総務省によると今年3月24日時点でカードの返納数が累計42万枚に上っていた。また交付申請したものの、取りやめた件数は約276万枚になっていた。

 27日の松本剛明総務大臣の記者会見でも記者団から広島県内で本年度に200件近く自主返納があったとして、大臣に受け止めを聞く質問があった。

 松本大臣は「マイナンバーカードそのものは本人の意思により申請していただくものとなっているので、返納も本人の意思によって可能」とした。

 そのうえで「返納について個別に私どもとしてはコメントしないがマイナンバーカードを持つことの意義やメリットをご理解得られるように努めていきたい」と答えた。

 松本大臣は「マイナンバーカード、マイナンバー制度について改めて信頼をいただけるように頑張らなければいけない状況にあるということは政府全体として認識している」とした。

 松本大臣は「マイナンバーが日本のDXを進めるにあたって大切な基盤であり、DXが進むことで住民の皆様方の利便性向上、地域の活性化、自治体職員の事務負担軽減などのメリットが出てくると思っている。DXそのものが暮らしや経済に大きな新しい動きをもたらすものだという意義を理解していただけるよう、今後も利便性の向上、利活用などを進めていきたい」と語った。(編集担当:森高龍二)

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