上越市大貫4殺人事件 解決と究明に全力 7月1日で事件発生1カ月 新潟県警

 上越市大貫4の住宅内駐車場で1日夜、同所の会社社長、中村礼治さん(当時62)が何者かに頭部を鈍器で複数回殴打され、殺害された。県警は2日から上越署に捜査本部を設置し容疑者の行方を追っているが、まだ逮捕に至っていない。現場周辺は静かな住宅地だが、警察による規制線が張られ、物々しい雰囲気が続いている。
 7月1日に事件発生から1カ月を迎えるのを受け、捜査本部は29日「一刻も早い(事件)解決と真相究明に全力を尽くす。子どもの登下校時のパトロール強化、地域ボランティアと協力し、児童見守り活動を継続して行う」とコメントを出した。
 捜査本部は約130人体制で、事件現場となった中村さん宅周辺の捜索、周辺の防犯カメラの映像解析、中村さんの関係者らからの事情聴取を進めてきた。捜査本部によると6月中旬に自宅敷地内の現場検証は終えたといい、19日には規制線の範囲を縮小した。
 捜査を長引かせているのは、中村さんが1人暮らしで生活の実態が見えづらいことと、強盗殺人の可能性があることだ。捜査関係者は「殺人、強盗殺人でかもしれない重い案件だ。公判で重罰を科すための捜査を、慎重に丁寧に進めている」とした。

事件現場となった中村さん宅周辺は今も規制線で囲まれている(29日午後1時過ぎ)

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