【マイナ保険証】厚労省「従来の保険証も持参を」 不具合相次ぎ方針転換

 厚生労働省は29日、マイナンバーカードと一体化した「マイナ保険証」の不具合によって患者が「無保険扱い」となる問題を巡り、備えとして従来の健康保険証も一緒に医療機関に持参するよう呼びかけると明らかにした。

初診時や加入保険変更直後が対象

 政府はトラブルが相次ぐ中でも、2024年秋に従来の紙の保険証を廃止しマイナ保険証に一本化する予定を変えていない(移行措置として25年秋まで継続使用可)。しかし保険医療機関の団体からの度重なる要請、また国民の不安の声を前にして、一定の対応を検討せざるを得ない状況となっていた。

「マイナ保険証」はマイナンバーカードのICチップに記録された情報(マイナンバー)を医療機関が専用機で読み取る必要がある。これまでその専用機の読み取り不具合や、読み取れても紐づけている保険証の登録情報が古かったり、場合によっては他人のものだったりするなど様々な不具合が噴出しており、現在、根本的な対応策もない状況だ。

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