マイナ保険証問題など審議へ5日に閉会中審査

 健康保険証との紐づけや銀行口座との紐づけなどで相次ぎ発生しているマイナンバーカードを巡るトラブルを踏まえ、7月5日に衆院地域活性化・子ども政策・デジタル社会形成特別委員会が「閉会中審査」を開く。デジタル担当の河野太郎大臣、加藤勝信厚労大臣、松本剛明総務大臣が出席する。

 立憲民主党の泉健太代表は6月30日の記者会見で「マイナ保険証」のトラブルを巡り、厚労省が医療機関での初診の際に紙の健康保険も持参するよう呼び掛けることにしたことに関しては「一歩前進」とした。

 そのうえで「従来の保険証を来年秋に廃止するというのではなく、残せる選択肢を国民に提供することが大事」とマイナ保険証も紙の保険証も国民が自身の判断で選択できるように対応することが大事とした。もともとマイナンバーカードの交付を受けるかどうか自身が任意に判断できるものであるのに、任意のカードに健康保険証を紐づけ、紙の保険証を廃止するということ自体がおかしい。

 長妻昭政調会長は党の国対ヒアリングで、G7の中で個人番号と保険証を統合しているのは日本だけとの説明を受けたとするとともに、来年秋に廃止を予定している「紙の保険証」については廃止を一定期間延長するための議員立法「保険証廃止延期法案」を提出する考えを示した。

 蓮舫参院議員は「いま、最も優先される法案です」とツイッターで発信した。各種世論調査でも7割前後が紙の保険証廃止に反対しており、こうした声に謙虚に耳を傾ける柔軟な対応が政府に求められている。(編集担当:森高龍二)

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