マンチェスター出身のイギリスNo.1富豪、ユナイテッド買収を諦めず

[写真:Getty Images]

イギリスNo.1の富豪はマンチェスター・ユナイテッド買収を諦めていないようだ。イギリス『サン』が伝えている。

化学会社『INEOS』の創始者であり、会長兼最高経営責任者(CEO)でもあるジム・ラトクリフ氏。イギリスNo.1の富豪と言われるマンチェスター出身の70歳は現在、幼少期から愛してやまないユナイテッドの買収を試み、現オーナーであるグレイザー・ファミリーとの交渉に乗り出している。

しかし、ここ数日で報じられた進捗状況に関する最新のニュースは「カタールの資産家が買収に自信」というもの。買収をリードするのはカタール・イスラム銀行(QIB)のシェイク・ジャシム・ビン・ハマド・アル・タニ会長で、ラトクリフ氏は劣勢とみなされている状況だ。

それでも、かねてよりユナイテッドの幹部らと面識があるラトクリフ氏は「機密保持に同意しており、多くは言えない」としつつもコメントを発表し、現状について「ユナイテッドは売却を進めていて、現在も私たちはそのプロセスに加わっている」と交渉が続いていることを明言した。

また、シェイク・ジャシム氏が株式の100%取得を望んでいる一方、ラトクリフ氏は譲歩の姿勢も。ジョエル・グレイザー氏、アブラム・グレイザー氏の共同会長2人がしばらく留任できるよう、株式の取得を過半数程度に留める用意があるという。

にもかかわらず、グレイザー・ファミリーは最終的に「売却しない」という決断を下す可能性も排除できないとされ、ラトクリフ氏も「最後は彼らが決める。私たち(交渉相手)の力が及ばないところだ」と語っている。

全世界に散らばるユナイテッドファンの大多数がグレイザー・ファミリーの退陣を望んでいるなか、現段階では交渉がどう転ぶか見通せない状況。ラトクリフ氏の想いは結実するだろうか。

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