奈良県が呼びかけた「シェイクアウト」6万6000人が一斉に訓練

地震発生の訓練放送で一斉に机の下に避難する県職員=10日、県庁

 毎年恒例の一斉地震行動訓練「ナラ・シェイクアウト」が10日、奈良県の呼びかけで行われ、県内各地の職場や学校、家庭で、事前募集に応じた約6万6000人が参加。机の下に身を隠すなど「命を守る」行動の実践に取り組んだ。

 同取り組みは、アメリカで始まった一斉防災訓練に倣って日本シェイクアウト提唱会議が全国に参加を呼びかけている運動。地震の際、素早く身を守る行動を取る訓練を通して、防災意識を高めるのが目的。

 県は地域防災活動推進条例を施行した2014年から毎年、県地震防災週間に合わせて実施しており、今回が9回目。また併せて避難訓練なども行う「プラスワン」の取り組みも推奨している。

 この日は午前10時30分に地震が発生したと想定して訓練を実施。県庁でも同時刻に「地震発生」の庁内放送が流れ、職員は一斉に机の下に避難。(1)姿勢を低くし、(2)頭を守り、(3)1分間は動かない―という基本行動を練習した。

 県防災統括室は「自助、共助の観点で防災対策に取り組んでもらう契機にするのが目的。自宅や地域、職場などで防災対策を確認するきっかけになれば」と成果に期待を寄せている。

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