第3回 宴joy備中地酒フェス SAKEベ!!(令和5年6月10日・11日開催)~ 備中杜氏が醸しだす郷土が誇る酒を知ってほしい

備中の水と米を使い杜氏(とうじ)がつくる上質な酒は、ポテンシャルが高いのにあまり知られていないように感じています。

もっと多くの人に触れて、味わい、楽しんでもらいたい。

備中地酒を愛する、小さな居酒屋の熱い想いで開催された、酒好きにはたまらないイベント「第3回宴joy備中地酒フェス SAKEベ!!」に足を運びました。

「第3回宴joy備中地酒フェス SAKEベ!!」の概要

「第3回宴joy備中地酒フェス SAKEベ!!(以下、備中地酒フェス)」は、2023年6月10日・11日の2日間、倉敷芸文館広場で開催されました。

2019年に第1回が開催。3年ぶりに開催された2022年に続いて、今回で第3回です。

2022年の4,000人を大きく上回る、約5,100人が来場し、子どもからシニアまで世代にかかわらず大勢の人が集い、味わい楽しんでいました。

楽し気な雰囲気、美味しいお酒と肴に舌鼓

会場には全20ブースあり、備中地酒蔵元15社と醸造所2社、スイーツが3ブース出店していました。

60ccのカップ1杯300~500円とお手頃な値段で、さまざまな備中地酒を楽しめます。

各ブースには、蔵元とその蔵元とゆかりのある美味いものどころがペアで17ブース出店。

地元をPRする、粋な仕掛にもワクワクさせられます。

お酒の飲めないひとには、スィーツが楽しめるブースもあります。

2日目には、各ブースで売り切れの案内がみられるほどの盛況ぶり。

530席余りの飲食スペースは、多くのひとの笑顔で埋めつくされています。

香ばしい匂いと、賑わいに気持ちが高ぶります。

芳烈酒造

まず名前のインパクトにひかれた、「芳烈(ほうれつ)酒造」へ、立ち寄りました。

三種の生酒(無濾過)をすすめられ、そのひとつ「櫻芳烈(おうほうれつ)アキヒカリ純米吟醸生原酒」を購入。

岡山でつくられる日本酒の原料酒米は、岡山発祥の雄町米、雄町米の改良品種山田錦が有名ですが、アキヒカリ米は珍しいです。

飲んでみると辛口ですが、さっぱりして後味がしっかりしていました。

有漢川上流の伏流水がうまみを引き出しているのでしょうか。

真備竹林麦酒醸造所

日本酒だけでなく、地ビールもありました。

さっそく「真備竹林麦酒醸造所」へ立ち寄り、発泡酒「ささ」を購入。

フルーティでさっぱりした味に満足です。

経営母体が麦酒醸造から撤退することを表明し存続の危機に直面しましたが、周囲からの応援で2023年春から場所と経営者が変わり再出発したそうです

スイーツなど飲食物やイベントブースも

スイーツも出店しており、初日限定でレモネード店「KURASHIKI LEMONADE STAND Moka Lemon」が、小児がん支援のため参加されていました。

毎年アメリカでは6月12日に小児がん啓発のため、レモネードスタンドデーが開かれます。

2023年の日本での開催は、このイベントの開催日と同じく6月10日と6月11日です。

そして両日、日本全国では17都県27か所にて開催されました。

▼もちろん「美味いもの」も集結しています。

蔵元醸造所に近接する地元とペアでブースに出店。

焼き鳥ありハンバーガーあり、その関係性にも注目です。

コーヒーやスイーツコーナーもあり、アルコールの飲めないひとも楽しめます。

▼地元オーケストラ「倉敷市民吹奏楽団グリーンハーモニー」のミニコンサートも開催されていました。

▼倉敷芸術科学大学の学生が出展した、いろとりどりで個性豊かな「ぐい呑み作品」もありました。

おわりに

主催者のみなさま(写真提供:宴joy備中地酒フェス実行委員会)

日本酒のイベントに、これだけ大勢の人が老若男女問わず集っていることに驚きました。

吞み手も酒を楽しむ努力が必要。利き酒、批評は必要ない。備中地酒を楽しもう!

という主催者の言葉と挑戦が、多くのかたの共感を生み、笑顔あふれる場になったのだと思います。

私も、出店された蔵元・醸造所・美味いものどころのみなさんの、さまざまな物語に接することができました。

作り手に敬意を払い、想いを感じながらいただく一献は格別な味わいであり、豊かな気持ちにしてくれます。

みんなで、備中地酒を楽しみましょう。

次回は2024年6月8日・9日の予定とのことです。

その際は、ぜひ足を運んでみてください。

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