奥尻島慰霊碑に献花 北海道南西沖地震から30年 

230人の死者・行方不明者を出した北海道南西沖地震からきょうで30年。奥尻島では慰霊碑に献花台が設けられ、遺族らが花を手向けました。北海道南西沖地震は、1993年7月12日午後10時17分に発生しました。震源に近い奥尻島は、最大およそ30メートルの津波に襲われ、198人が犠牲となりました。奥尻町内では、きょう正午に黙とうが行われました。青苗地区の慰霊碑には献花台が置かれ、新村町長や遺族らが訪れて犠牲者を悼みました。

「災害から得た教訓と貴重な体験を風化させることなく未来につなげていきたい」(新村卓実町長)

「親戚1人と同級生が3人亡くなった。亡くなった人の幸せを願って献花した。あんなことはもう二度と起きてほしくない」(献花に訪れた人)

町内の小学校では津波を想定した訓練が行われ、児童は先生の指示に従い高台へ避難しました。

「前の子を押さない、先生の話を聞く、忘れ物をしても戻らないようにと意識した」(児童)

町民の高齢化で震災を経験した世代が減少していることを受け、奥尻町では若い語り部の育成など震災を風化させない活動に力を入れていきたいとしています。今夜は、島で灯籠流しなどが予定されています。

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