人手不足の業界に新風 19歳のバス運転手デビューへ

高齢化による運転手不足が深刻化するバス業界に新風です。札幌で19歳のバス運転手がデビューへ向け奮闘しています。札幌のバス会社「じょうてつ」で入社2年目の藤盛勇斗さん、19歳です。ことし5月に路線バスの運転に必要な第二種免許を取得し、研修に励んでいます。藤盛さん「(小学生のころに)お金を家に忘れて何も持たないでバスに乗車してしまったことがあって、すごく優しい対応をしてくださって。その時の運転手さんの印象が残っていて自分もこういう運転手になりたいなと思って」。人手不足を背景に去年の道路交通法の改正で、第二種免許の受験資格が引き下げられ、10代でも運転手を目指せるようになりました。じょうてつでは10代の運転手採用は藤盛さんが初めて。夢の実現に向け日々、勉強中です。藤盛さん「(気を付けているのは)周りの動きを予測しながら運転することと、客を乗せるので強いブレーキを踏まないようにしたりとか、クラッチをつなぐ時に衝撃がないようにつないだりとか」。札幌市内のバス運転手は減少傾向で、運行便数に対して本来必要とされる人数を下回っています。高齢化も進み、運転手の半数以上が50代・60代となっています。こちらの営業所でも運転手の8割ほどが50代以上で、会社は藤盛さんのような若い力に期待を寄せています。じょうてつ川沿営業所 石黒所長「うれしいことですね、若い人が入ってこないとこの先、乗務員不足に拍車がかかるので」。藤盛さん「人のために働けている、人の役に立っているという気持ちを実感しやすい(のが魅力)。お客様に優しく寄り添ってこの運転手さんのバスなら安心して乗ってられると思われるような運転手さんになりたい」。藤盛さんは来月、運転手として市内路線にデビューする予定です。

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