W杯へ手応え十分のなでしこ池田太監督、1万人超えのファンへも感謝「雰囲気を作ってくれた」

[写真:©︎CWS Brains, LTD.]

なでしこジャパンの池田太監督がMS&ADカップ2023パナマ女子代表戦を振り返った。

14日、オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)への壮行試合と位置付けられた一戦で、なでしこジャパンはユアテックスタジアム仙台でパナマと対戦。5-0で勝利を収めた。

33分に清水梨紗(ウェストハム)が先制弾を挙げると、4分後には長谷川唯(マンチェスター・シティ)が追加点を奪取。後半には藤野あおば(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)の代表初ゴールや長谷川のこの日2点目でさらにリードを広げ、終了間際には南萌華(ローマ)にもゴールが生まれた。

各々が持ち味を発揮し、完勝を収めたなでしこジャパン。指揮官はプランを完遂できたことに満足感を示し、同時に会場の雰囲気を作り出した1万人を超えるサポーターへの感謝を述べた。

「試合の入りとしては、しっかり中盤でブロックを組んで、相手の出方をみながら、背後のスペースを消しながら入り、徐々に相手の力と我々のプレスのバランスを考えながらゲームを進めていきました。その中でしっかりと前半2得点取って、後半もいろいろな選手の組み合わせを試しながらクリーンシートで勝てたこと、選手たちが集中してゲームに入ってくれたことを嬉しく思いますし、スタジアムに来て雰囲気を作っていただいたサポーターに感謝をしつつ、しっかりとW杯に向かっていければと思います」

代表初先発となった石川璃音(三菱重工浦和レッズレディース)らについての質問が及ぶと、「スタートから出てどれだけできるか、コンビネーションを含めて試せて良かったです。ゲームにもしっかりと入り、(スピードやフィジカルの強さといった)自分の良さを出し、自信に繋げてくれたと思っています」と、高評価。やや右上がりの印象を受けたサイドについても、各々の経験値や相手の立ち位置あってのことだと述べ、ウイングバックとその前後の選手との連携やチーム全体のバランスは取れていたと、手応えを口にした。

「清水選手は経験があり、石川選手とのコンビの中でしっかりとコミュニケーションも取り、ゴールも挙げました。前の藤野選手とも連動してプレスをかけることができていました」

「遠藤選手はギリギリまでリーグ戦があったので、コンディション的には大変だったと思いますけど、良さをしっかり出してくれたと思います。相手の7番が前に残っていたので気を使っていた部分もあると思いますし、左右で均等ではなかったかもしれないですが、チームとしてのバランスはうまくいっていました」

また、W杯ではVARが採用され、この日も本番を想定して運用があったが、「VARについてはJFAのレフェリーの方にレクチャーを受けたり、(VARの採用された試合)経験のある選手を含めて、時間がかかる中でどう振る舞うかなど、ミーティングで話をしました。今日は暑かったが、ニュージーランドは寒いので体が冷えてしまう恐れがある。そうなったときにどう過ごすか。今日であれば飲水に使ったように、意識高く選手たちはマネージメントできていたと思います」と、準備には抜かりがないことを強調した。

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