第105回全国高校野球選手権記念神奈川大会で4年ぶりに声出し応援が解禁され、応援団や吹奏楽部の部員らが選手の全力プレーを後押ししている。16日からは4回戦が始まり、球場のボルテージはさらに高まりそうだ。
「ついに声出しが解禁されました。もっと大きい声で!」。14日のサーティーフォー相模原球場。夏3連覇を目指す横浜のスタンドでは、応援指導部長の田口福丸さん(2年)が走り回りながら観客に向かって声を張り上げていた。
今年の応援指導部は1、2年の2人だけで、生徒会メンバーが加勢している。名門の応援歌は全国区とあって、田口さんは「すごく興奮する。もし野球部が負けたら応援部の責任。そのくらいの気持ちです」
チアダンス部も創部以来初の声出しを披露。部長の鈴木莉子さん(3年)は「おなかから声を出して選手たちの力になれば」と練習を重ねた。野球部の主将緒方漣(3年)は「グラウンドで聞いてすごい迫力だった。チャンスで一本打てるように背中を押してくれる」と感謝した。
昨夏ベスト4の立花学園は、地元足柄の「金太郎」などの演奏に乗せ、野球部員らが野太い声を響かせた。応援団長を務める桜井快永さん(3年)は「声を出すと、気持ちがプラスに伝わる感じがある。人数が多いので、声量を注目してほしい」と自信たっぷり。
志賀正啓監督(36)が「全員が戦力。夏は祭り」と言えば、2回戦で活躍した西坂翔(3年)も「自分もみこしに乗ったような気分で戦っていきたい」と語る。