元監督の父と息子の絆「父親は憧れ」次戦は千葉学芸 /夏の高校野球 千葉大会

元監督の父と息子の絆「父親は憧れ」次戦は千葉学芸 /夏の高校野球 千葉大会

 7月15日 成田大谷津球場で行われた鎌ヶ谷-佐倉の一戦。 

 2回裏に佐倉が大量7得点でリードすると、その後も得点を重ね9-0(7回コールド)で勝利を収めた。

 そんな中、チバテレ+プラス編集部がスタンド席で出会ったのは、佐倉高校3年・伊藤碧海(あおい)選手の父・匠さん。

 匠さんもかつては横芝敬愛高校で熱い夏を過ごした球児。2年連続Aシードで夏の大会に出場したほか、OBでもある横芝敬愛高校で部長やコーチを約10年、監督を約10年間(~2019年まで)務めたという。

 実績も、部長時代に夏の大会ベスト8に導いたほか、教え子の中には後に千葉ロッテマリーンズや広島東洋カープ、埼玉西武ライオンズに入団した選手がいるほどだ。

 そんな元監督の匠さん。自宅では小さい頃から息子にはアドバイスをしてきたと話す。

父・匠さん「あまりうるさく言わないようにはしていますが、聞いてきた時には“的確に”アドバイスしている、つもりです!例えば、ピッチャーのコントロールの仕方や声掛けのタイミングなど様々ですね」

 試合後、息子の伊藤碧海選手に話を聞いてみると「父親は憧れ、尊敬している」ことを教えてくれた。

息子・伊藤碧海選手 「小さい頃から打撃のアドバイスをもらっていますし、高校からキャッチャーをはじめましたが、父親に相談しながら自分に合ったスタイルを見つけて練習できています」

「小さい頃からずっとグラウンド出て、今も草野球でプレーする姿をみて、選手として父親には憧れていますね。メンタル面でも困った時にアドバイスもらえるので、精神面でも技術的な面でも尊敬しています」

 初戦ではかなり緊張して、思うようなスイングが出来なかったという伊藤選手。試合後には帰りの車で早速、精神面のアドバイスを聞いたという。

息子・伊藤碧海選手 「父からは緊張するのは仕方ない。緊張しないと無理やり思い込むのではなく、緊張を受け入れてその中で自然にプレーできるようにというアドバイスをもらいました。今日も少し緊張してしまいましたが、しっかり気持ち作って、やっとしっかりとしたヒットが打てたので嬉しかったです」

 こう話す息子に対して、父・匠さんは試合を振り返りながら、「全然だめです。全く力出せていませんね。打ちたい気持ちが入りすぎてしまっていて、身体がついていけていない」と厳しい一言。 

 ただ、「ヒット打てたのは、あそこから次に繋がって打者一巡にもなったのでまあ良かったと思います」と褒める部分もあった。

 そんな匠さんから見た佐倉高校 野球部の注目選手は「一塁手・4番の三井寛太(3年)」と、「投手・横山太一選手(3年)」。そしてもちろん息子の碧海選手もだ。

「三井選手は注目のバッターですね。勝負強く、追い込まれてくると大振りではなくて、ランナーを進められるようなバッティングをしてくれるのでかなり良いですね。力強いですし。弟は習志野高校の1年生です」

「あとは左ピッチャー、エースの横山くん。左ピッチャー特有のものがある。言葉ではあまり伝えられませんが、結構荒れる。読めない部分があって、乗ってくるととにかく手をつけられないくらいに良いです」
 
 また、今後については「今日先発した横山君中心に、あと主将。あと4番が打てば!4番が打てば勝てます」と語った。

 伊藤碧海選手 「次は千葉学芸。自分たちよりも力があるので、守備の部分は話し合って練習してきたので、想定してきたプレーをミスなくこなせるように、学芸戦で出していけたらと思います」

 最後に「今日もしっかりアドバイスもらいます!」と、笑顔で答えた伊藤選手。 父も味方に、どんなプレーを生み出すのか。

 佐倉は17日、柏の葉球場で千葉学芸と対戦します。

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