東京電力福島第１原発の処理水海洋放出に反対する中国が、日本からの輸入水産品に対して検査を厳しくすることを表明し、波紋が広がっています。
中国は輸入の水産品について、これまでも放射性物質の検査証明書や産地証明書を必要としていましたが、今月７日「厳格な必要書類確認を行うとともに、１００％検査を実施する」と表明しました。今後検査が厳しくなれば、中国への輸出に大きな影響が出ることが懸念されるため、関係者は事態を注視しています。
道内から中国への輸出量が最も多いホタテについて、カネシメ高橋水産の担当者は、まだ直接の影響はないとしながらも、去年高値が続いた反動で値下がり傾向が続く中、風評被害でさらに価格に影響が出るのではと心配していました。
また道北の猿払村漁協の担当者は、処理水の放出時期が決まらないため輸出が止まっているといいます。その上で「放出が決まれば値崩れは避けられないだろう」と話していました。
